14`06/22(日) -00:15- 今日は、「フォーチュン・クエスト」シリーズの感想です。 最近ほとんど本を読んでいないな、と思い立って、10代の頃読んでいたが途中で読むのを止めてしまった小説の内、今回は「フォーチュン・クエスト」を読んでみる事に。 「新フォーチュン・クエスト」の3巻辺りまでで購入が止まっていたので、中古と一部新刊で最新刊(新U3巻)まで購入。 1巻から最新刊まで、一気読みしました。 ちなみに、無印8冊読んだ後、外伝3冊、バイト編ミニ文庫2冊、新以降は刊行順で、最後に1編追加があると知り、バイト編の文庫版を読みました。 まずは、基本的な内容の紹介。 ドラゴンクエスト以降定着した、日本独自のファンタジーRPG観をベースに、一部不便な事柄を現代の文明っぽい形に改変したライト・ファンタジー。 (「エレキテル・ほにゃらら」と言う感じで、電気的な文明の利器を登場させている、等々。) そんな世界を冒険する、バランスの悪い凸凹パーティーの一員、パステルの一人称で紡がれる、ちょっとズレたお話です。 どうズレているかと言うと、レベルが総じて低い所為もありますが、遭遇したモンスターとは戦うよりも逃げます。 逃げられないならば、弱点を調べて追い払ったりもします。 普通のファンタジーのように、モンスターを倒しまくってレベルアップしまくって、物語のボス級の敵と対戦しまくる……と言った展開では無いのです。 にもかかわらず、ドラゴンと縁が深かったり、伝説級の魔女と対決する事になったり、複数の王家を助けてみたり、何人もの神様と親しくなったり。 戦力として考えれば決して強くない彼らが、結果勇者や英雄並の大活躍をしてしまいます。 それでも、仲間がレベルアップしたならば、戦闘中にもかかわらずレベルアップおめでとうの歌を歌い始めてしまうような、ほのぼのパーティーのままなのです。 仲間の死や、パーティー解散の危機など、シリアスな展開もありますが、基本底抜けに明るい彼らの活躍を観るのが楽しい作品です。 特に、自分はストーリィ、キャラクター、世界観の3要素の内、キャラクターを重視しているのですが、そのキャラクターが最高なんです。 詩人、兼マッパーでありながら、方向音痴で実際良く迷子になる、主人公でヒロインのパステル。 彼女の一人称である事から、彼女の気持ちの変化なども読み取れて、つい感情移入しちゃいますから、彼女が可愛くて仕方ありません(*^∀^*) そして、エルフの子供であるルーミィと、ホワイトドラゴンの子供であるシロちゃん。 彼らは、可愛らしさの塊です(*^Д^*) ちなみに、私は良く「ネタバレ注意デシ!」と言う言い回しを使うのですが、この「〜デシ」と言う語尾はシロちゃんの口癖です(^^; その他の男連中、戦士のクレイなんかは優しすぎて、モンスターに止めを刺せずに中々レベルが上がりません。 竹で作ったお手製の竹アーマーなんてものを装備していますが、曾祖父は青の聖騎士と呼ばれた伝説の人と言う家柄だったりします。 オルソンやスパーク並に、不幸だったりもします(ネタが判らない人は、ロードス島戦記(リプレイ)を読もう(笑))w お次は、そのクレイとは幼なじみで、地元では有名な盗賊一家の跡取り息子であるトラップ(仮名)ww 口が達者で交渉が得意、現実的な考え方をしていて、お人好しなパーティの船頭役でもある。 反面、口が悪くギャンブル好きで、パーティーいちのトラブルメイカーでもあります。 そして、パステルの事を一番良く見ていたりもします、むふふ♪ で、残りの2人、前衛でありながら戦士でも武闘家でも無く、運搬業のノル(^^; 巨人族(と言っても、現実にもいるような2m級)で力持ちな彼は、パーティーの荷物を運んだり、戦闘中にはルーミィを抱いたまま戦ったり。 普段無口ですが、実は一部の小鳥や小動物と話せると言う特技があります。 最後が、ボサボサ頭でお風呂嫌い、しかも職業が農夫と言う変人、キットン。 彼は薬草やキノコに詳しくて、モンスターポケットミニ図鑑でモンスターの弱点を調べたりする頭脳派。 ですが極度のマイペースで、いざともなるとパニックを起こしてしまい、周りを振り回す事もしばしば。 その上、最初は記憶を失っていますが、その正体はキットン族と言う幻の種族の王族だったりするのです。 そんな彼ら、6人と1匹が冒険を続けて行く内に出会う人々(モンスター含む)も皆個性的で、愛すべきキャラクターたちを観ているだけで楽しくなります。 ただし、ストーリィや世界観の方は、特段良くはありません。 ストーリィは、優れたトリックや驚きの展開と言えるほどでは無く、個性的なキャラクターたちの活躍を楽しめると言う意味で面白いに過ぎません。 世界観は、ベースがありふれたものだし、しかしところどころ定番とはズレていて、詳しい人間はちょっともやもやする(^^; 他には、マトマやレンホーソーと言う食べ物が出て来るのですが、トマトやホウレンソウの事だと思うじゃないですか。 トマトのこの世界での名前がマトマ、って。 でも、トマトも出て来ちゃうんですよね(^Д^; こうなると、どんな食べ物か全く描写の無いマトマは、一転謎の食べ物と化しちゃう訳でして…… 他にも、ドッペルゲンネルと書いていたのに、のちにドッペルゲンガーと書いたりして、言葉が統一されていなかったり…… ところどころ、詰めが甘いです(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 まぁ、そんな細かいところは面白いから無視出来るんですが、3つほど無視出来ない気になる点がありました。 言っても詮無い事ですが、気になるのだから仕方ありません(^^; と言う事で、気になった個所を詳しく記したいと思いますので、ネタバレ注意デシ! 〜・〜・〜・〜・〜 1つ目は、アンジェリカ王女です。 彼女は、コミック版「フォーチュン・クエスト」のキャラクターなのですが、本編登場時にその説明がありません。 マラヴォアのように、過去に本編で登場した事のあるキャラクターには、「忘れられた村の忘れられたスープ参照」みたいな注釈が本編内に記載されたりもするのに、アンジェリカ王女には無し。 他にも、コミック版でルーミィはシロちゃんと、ピクシーの国を救った事があるのですが、こちらも本編で語られた際注釈はありませんでした。 簡単な説明はあるものの、小説未登場のキャラクター紹介としては不充分で、どうしてもぽっと出感が否めません。 せめて、本編中に「コミック版「フォーチュン・クエスト」参照」と注釈を付けるなり、あとがきで「彼女はコミック版のキャラクターなんですよ」と説明してくれれば、それだけで納得出来たのに…… ちなみに、自分は深沢さん以上に、イラスト担当の迎さんのファンでして、迎さんのコミックスは全部持っています。 そう言う意味でコミック版「フォーチュン・クエスト」も所有していますので、アンジェリカ王女登場後に、引っ張り出して来て読み直しました。 さすがに、内容までは覚えていなかったので(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 2つ目は、スグリのエピソードで、誰1人スグリの記憶を取り戻そうとしなかった件。 記憶を失くし、自分が誰だか判らない。 自分の帰りを待っている人がいるのかも判らない。 そんな状態が、辛くないはずないんですよ。 なのに、キャラクターたちは、記憶を取り戻してしまうと今の生活が崩れてしまうんじゃないかと、それを心配してばかり。 誰も、記憶を失ったままでは、スグリが辛いのではないかとは考えません。 皆スグリを好きだけど、誰1人スグリの事は考えていないんです。 これが気持ち悪かった(-_-) キャラ的には、自身記憶を失っていてもあっけらかんとしていたキットンは、そこに気が回らなくてもありです。 しかし、キットンの事を家族同然に思い、スグリの事も気に掛けていたパステルやクレイ、場合によっては他の人間が失念している事を指摘する形でトラップが、スグリ側の意見を言うべきでした。 現在のスグリの家族にしても、偏屈爺はともかく、お婆さんか子供たちが、スグリを一番に考えた言動をしなくては。 これは、深沢さんが、スグリの記憶は戻ると解っていた所為だと思います。 結果的には、キットンが村を去る際に、記憶を取り戻したスグリが現れて大団円です。 でも、そこまでの過程にはイライラさせられました。 〜・〜・〜・〜・〜 3つ目は、クレイの聖騎士の塔への挑戦再開です。 結果的に、ルーミィを助ける為に借りた、エレキテル・オルカの修理費請求の代わりとしてヒュー・オーシに依頼された以上、トゥルース大陸への出向は請けざるを得なかったでしょう。 パーティの皆が、未知のトゥルース大陸へ行きたがってもいましたし。 けれど、聖騎士の塔での出来事を聞いていたパステルたちは、クレイが特例で中断しただけで、5年待たずに中断した所からすぐにも再開出来る事を知っていました。 であれば、これからどうするのか話し合った時に、ひと言聖騎士の塔への挑戦再開はどうするのかと、問わねばなりませんでした。 ここでまったくのスルーは、不自然極まりなかったです。 のちに、クレイはパステルにすぐに再開しようとは思っていないと告げますが、ですから多分、これも深沢さん自身が解っていたから、客観的な描写を怠ってしまったのではないかと思います。 〜・〜・〜・〜・〜 これら3つの見過ごせない点だけで無く、マトマの一件なども含めて、自分は編集の至らなさもあると思っています。 深沢さんは掛け持ちで数本書いているし、その中でもフォーチュンの刊行ペースは遅い方です。 ですから、毎回フォーチュンの続きを書く際には、色々と失念している事もあるのでしょう。 アンジェリカ王女の件やスグリの件なんかは、客観的な視点を持って当たれば気付くはずで、クレイの件も事前に前巻の復習でもしていれば気になったはずです。 そして、それらは作家本人にも責任はありますが、編集が気を付けるべき事柄でもあるでしょう。 まぁ、別の見方をすれば、足掛け25年30冊以上と長く続いている作品なのに、看過出来ないポイントが3つしか無いとも言えるでしょうか(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 あとは、もう30冊以上も続いているのに、終わる気配が無いのも欠点かも知れません(^^; 最新刊の時点で解決していない伏線が、謎の行商人、ルーミィの家族、シロちゃんの体調不良、クレイの聖騎士の塔への挑戦再開、カシアス・ロッパ、疾風のハンドルといくつもあって、そう言えば風の扇子もまだ使っていないな。 そして、最大の伏線である、パステルとトラップがどうなるのか。 特に、ジュン・ケイとギアの事があって、恋愛方面否定気味の今のパステルじゃ、仮にトラップの想いに気が付いても、気が付かないフリをして有耶無耶にしちゃうでしょう。 そうなると、パステルの心の移り変わりを表現するだけで、かなりの巻数を要してしまいます。 個人的には、うっすらノルもパステルが好きなんじゃないかと思っています。 それが、ノルが冒険を続ける秘めた目的かも、と。 まぁ、これは薄い表現でしか無いので間違えているかも知れませんし、ノルの性格上、トラップとの三角関係に発展するくらいなら、その想いを秘めたまま2人を見守りそうですけどね。 てな訳で、すでに30冊以上続いていますが、40冊程度で終わる雰囲気ではありません。 ただそれは、これから先も長く楽しめる、と考える事も出来るんですけどね。 このペースで50冊以上になってもまだ終わる気配がなければ、さすがに作者存命中に完結しない可能性を心配するレベルですけど(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 と、まぁ、文句ばかりを書きましたが、これも「フォーチュン・クエスト」を愛すればこそ(^^; パステルたち6人と1匹の冒険が、とても大好きです(^∀^) 迎さんのイラストも最高ヽ(^∀^)ノ 1巻なら中古で100円だし、まずは1巻だけでも読んで頂きたい。 そこで、彼ら6人と1匹が気に入れば、最新刊までず〜と変わらず楽しめる事請け合いです。 (ブログの方に頂いたコメント(▲))
14`06/15(日) -23:48- 今日は、DVDを購入して継続視聴中の「境界の彼方」第6巻を観た感想です。 (ちなみに、第1巻の感想(▲)、第5巻の感想(▲)) 「境界の彼方」は全7巻なので、勝手に全13話かと思い込んでいたんですが、6巻収録の12話目が最終話でした(^^; そして、その最終話は、あまり良くありませんでした(-_-) もちろん、個人的な好みの問題もありますが、それだけでは無かったのです。 取り敢えず、同時収録の#11は好かったです。 #9、#10が、構成は間違えていたけれど、ある程度の種明かしをしてすっきりさせてくれたし、そこからの繋がりで勢いもあったので、クライマックス直前の盛り上がりとして合格点です。 ですが、#9でつまずいたのは事実だし、12話目が最終話だと予告で知った事で、嫌な予感はしました(^^; さて、その良くなかった最終話ですが、簡単に言えば説明不足と詰め込み過ぎがいけなかった。 設定を理解している作り手さんたちは盛り上がっているようですが、こちらには何も説明が無いので、さっぱり意味が解りませんよ、と(^^; その上、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと詰め込むから、説明している尺なんてありませんよ、と…… 完全に、シリーズ構成のミスです。 詰め込み過ぎは、仮に全13話で最終話に2話分使えば解消されるかも知れませんが、それでも説明不足は残るでしょう。 この話をこのボリュームで作るのなら、やはり2クールは必要だったんです。 1クール目で虚ろな影と未来、2クール目で境界の彼方と秋人。 そう言う2段階の構成で行くべきでした。 欲張り過ぎたんですよ、それが可能な実力も無いくせに(-_-) 正直、「境界の彼方」はストーリィ、キャラクター、世界観の3要素の内、ストーリィと世界観が良くありません。 特に、世界観に至っては説明不足過ぎて、クリエイターの独り善がりになっています。 #1から意味不明なところはありましたが、内容が面白く勢いがある内はスルー出来たんです。 しかし、それはスルーしていただけで、問題が解決した訳じゃありません。 つまり、ひとたび勢いを失くし気になり始めたら、連鎖的に表面化してくるのです。 最終話までに何か手を打つか、一気に走り抜けるしか無かったんですよ。 転じて、キャラクターは好きです。 自分もめがね好きだから変態秋人には共感出来るし(笑)、同じ変態でもよりレベルの高い変態紳士な博臣は面白い。 めがねっ娘且つちびっ娘未来は、是非お嫁さんに欲しい(爆) 自分は、3要素の内、1番キャラクターを重視しているので、好きか嫌いかで言ったら「境界の彼方」は大好きです! そんな俺が駄目だった、と断言するくらい、#9と最終話は良くなかったんです。 〜・〜・〜・〜・〜 最終話を観て、どうしても気になった点を、いくつか具体的に示しますね(ネタバレ注意デシ)。 まず、ラストシーンが問題です。 最初と同じ、学校の屋上と言うシチュエーション。 頭とお尻を同じように持って行く手法ですが、うまく行けば感動的です。 しかしながら、「境界の彼方」の場合、最初に何故自殺の真似事をしていたのか、結局説明が無いまま。 人払いの結界などもありますから、人気の無い屋上で秋人を待つ必要は無いし、秋人が気付かない可能性もありますから、普通に考えれば別の理由で自殺の真似事をしていた事になります。 あくまでも、そこはスルーしていただけで、納得していないポイントです。 そこを、ラストシーンに使って感動させたいのなら、事前に解決しておかなければいけませんでした。 その上です、もう1つの感動ポイントである未来の復活、これも説明不足で意味不明。 未来が死んだままの方が良いとは言いませんが、死んだと思われていたキャラが生き返るならば、相応の理由が必要でしょう。 秋人が屋上へ向かい、そこに未来の背中を見付けた時には、あぁ〜あ、やっちゃったな、と思いましたよ(-_-) 〜・〜・〜・〜・〜 次は、世界観についての説明が足りなさ過ぎた弊害。 ひとつは、秋人の母、弥生の存在です。 出て来ても結局何も語らず、秋人の事も秋人の父親の事も不明のまま。 境界の彼方がここまで重要なファクターなのに、境界の彼方の事も何も判らないまま。 色々知っているくせに何も語らないなら、出て来ない方がマシでした。 手紙でだけは登場するが、実際には登場しないとなれば、謎が謎のままでもある程度納得出来たのに…… 〜・〜・〜・〜・〜 ふたつ目は、泉が体内に妖夢を飼っている……だから何?って話。 秋人は半妖だし、ヤキイモのように戦力として使役したりもするし、彩華や愛のように共存したりもする。 そんな妖夢を、力の増強の為のいち技術として、体内に取り込む事が、だから何なの? そもそも、何故妖魔では無く妖夢なのかも判らないし、登場する妖夢の特徴が千差万別過ぎて、この世界における妖夢の捉え方が不明瞭。 だから、泉が体内に妖夢を飼っていると言われても、ふ〜ん、そうなんだ、としか思えない。 そんな事もあるよね、って(^^; それが禁忌であるとか、蔑まれるべき行いであるとか、泉が姿を消さなければいけないほどの事だとか、全然理解出来ませんよ。 〜・〜・〜・〜・〜 最後は、好みの問題ではあるのですが、弥勒が小物過ぎてつまらない。 キャストやスタッフには大人気のようですが、自分から見れば、物語を盛り上げるだけの悪役としての魅力が感じられません。 ストーリィ的には、境界の彼方と戦うだけで充分だから、特にアクションを起こさないでくれた方がまだ良かった。 尺が短い所為もあるのですが、桜を焚き付けておきながら、すぐ失敗に終わったり。 何やら暗躍している風情だが、結局境界の彼方をパワーアップさせただけで、しかも世界の滅亡を願っているような口ぶりだが、どこまで本気なのか。 それが本心なら安っぽ過ぎるし、別の目的があるのなら行動が意味不明だし。 コメンタリーを聞く限りじゃ、泉をストーキングするのが本命らしいが、そうだとしても中途半端な事しかしていないだろ。 せめて、エピローグで「藤真弥勒と言う人間は確かに異界士協会にいたが、先頃死体で発見された。死後3ヵ月は経っていて、何者かに殺害されたようだ。」みたいな展開があって、じゃああいつは誰だったんだ?! みたいに、目的だけで無く、全てが謎のままになってしまえば、深みも出たんだろうに。 彼が、何ひとつ絶望的な結果を突き付けていない事実も、小物臭い。 泉のストーキングが本命だと言うなら、名瀬家に傷跡のひとつも残さないと。 博臣なり美月なりお爺様なり、誰かしら殺すくらいじゃなきゃな。 泉に付きまとい、結果泉が皆の前から姿を消す事になるなんて、本物の変態とは言えないぜw 〜・〜・〜・〜・〜 ……と言う事で、あんまりにあんまりな最終話だったから色々言わせて頂きましたが、それも基本的には「境界の彼方」が好きだからです。 熱が無ければ、ここまで細かく突っ込んだりせず、そっ閉じです(^^; どうやら、第7巻には#0が収録される模様。 もしここで、最初の自殺の真似事に納得の行く説明でもあれば、多少は評価を改める事にもなるんですが…… 期待をしたら裏切られるだけなので、期待をしないで観るだけ観てみたいと思います(^∀^; (ブログの方に頂いたコメント(▲))
14`06/11(水) -23:27- DVDを購入して、「機動戦士ガンダムUC7 虹の彼方に」を観ました。
取り敢えず、映像、音楽など、基本的な部分は最高クオリティで申し分無し。 7話単体では、少なからず好みじゃ無い点もあって満点は付けられないけれど、充分面白かったです。 って事で、内容についていくつか語って行くので、ネタバレ注意デシ! まず、冒頭の戦闘シーン。 6話(▲)を観たのは、もう1年以上前なので、誰と誰が何の為に戦っているのか把握出来ず(^^; ネェル・アーガマサイドにはガランシェール組が合流しているので、単に連邦製、ジオン製で区別し切れないし。 まぁ、実際には、先行するレウルーラをネェル・アーガマが追う形なので、基本的には連邦vs.ネオ・ジオンなんですが。 そして、毎度おなじみ、過去作登場のMSがたくさん登場しました。 ガザD、ガ・ゾウム、ガルスJ、ズサなど、第1次ネオ・ジオン紛争時代のMSがかなりいましたね。 重MSのはずが軽MSに変貌していたガルスJ(シュツルム・ガルス)は、最初ベース機体が判別出来ませんでしたよ(^^; 他には、メガバズーカランチャーやザクV、バウなんかもいました。 この辺は、ブックレットや公式HPに記載がありません。 バウの変形+合体機構は独特で、類似機体がいないから浮いて見えました(^^; 宇宙世紀で同じようなコンセプトの機体って、ザンスカールのMSくらいしか無いかな? それから、ヤクト・ドーガもいたんですが、シナリオ的には登場しないニュータイプ、乃至強化人間もいるんだな、とか思いました(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 一番の懸案事項であったラプラスの箱の正体ですが、充分納得の行く内容でした。 個人的に気になるのは、後から制作される作品故の、他作品との整合性です。 0083自体は好きな作品ですが、星の屑はやり過ぎだと思っています(^^; ラプラスの箱の場合、連邦転覆も可能であり、且つ、27年後のF91で語られなくても不自然ではありません。 F91は劇場版だから、背景についてあまり多くは出て来ないし(^^; ミネバ・ザビによる真実の宇宙世紀憲章演説として、歴史の教科書には載るんでしょうが。 〜・〜・〜・〜・〜 原作準拠らしいし、展開的に仕方ありませんが、マリーダの死は哀しいですね(T_T) 娘を2回も先に亡くした、ジンネマンが可哀想過ぎます(TДT) そして、そのマリーダを殺したリディ、安定した下衆っぷりです(^Д^; カツやハサウェイに勝るとも劣らない屑野郎ですなw ネオ・ジオングにコントロールを奪われたエコーズの機体を、躊躇無く撃墜したシーンは、リディが本質的に屑野郎である事を表した良いシーンでしたww ……でも、実はバナージとリディの共闘には、少し感動しちゃいました(^^; 〜・〜・〜・〜・〜 後半になってからの、サイコミュやサイコフレームのスピリチュアル寄りな演出の多さは、ちょっと好みじゃありませんでした。 Zや逆襲のシャア、F91を超える、精神世界的な演出過多でしたからねぇ(-_-) まぁ、その中で描かれた、現在の技術で描かれた1st.だけは好かったですけど(^∀^; 〜・〜・〜・〜・〜 そして、原作では明言されていないと聞き及んでいましたが、アニメ版ではフル・フロンタルはシャアでは無いと明言されました。 プルシリーズに倣えば、シャアのクローンを使った強化人間ってところでしょうか。 ……キャスバルツー(爆) おまけに、シャアだけじゃ無くてアムロまで、ララァときゃっきゃうふふしていましたねぇ(^^; 自分の場合、アニメ化部分だけが正史(外伝明記のゲームを含む)だと思っているので、アクシズ・ショックで2人とも死んだって事でFA(フルアーマーではないw)ですね。 シャアはともかく、アムロには含みを持たせたままにして欲しかったかも……(´・ω・`) 〜・〜・〜・〜・〜 覚醒したUCが、サイコミュ兵器では無いシールドを飛ばした時はどうかと思いましたが、演出が良かったから最終的には格好良いと思いました(^^; まぁ、一応、覚醒時だけ反応するようなサイコミュを仕込んであるんでしょうけど。 それから、ネオ・ジオングの光の環ですね。 あれを展開してから、UCとバンシィの弾倉が誘爆していましたけど、バルカンのような実弾兵器だけじゃなくて、ビームライフルやビームガトリングの弾倉まで誘爆していたのがよく判らない。 その上、サイコミュ増幅装置的な機能も持っているようだし…… チート過ぎると言うよりも、都合良過ぎる(^^; ……スパロボとかのゲームだと、どう表現するんだろう(^∀^; 〜・〜・〜・〜・〜 物理接触して敵機のコントロールを奪う、ネオ・ジオングの触手攻撃を受けたMSが悶えたり。 覚醒後のUCvs.ネオ・ジオングの肉弾戦とか。 何やら、生物的な表現になっていて、MSが生き物みたい(^^; 覚醒UCなんか、瞳があったり、マスク部分に口が現れて咆哮したりしても違和感無さそうw もう少し、機械的な表現をして欲しいですね。 〜・〜・〜・〜・〜 当初は全6巻だったのを1巻増やしたり、通常60分のところを90分に伸ばしたりしましたが、それでも後半はかなり駆け足に見えましたね。 スピリチュアルな演出過多なのも嫌いなので、コロニーレーザーなんか発射阻止成功でも良かったし、ゼネラル・レビル隊も沈黙したままで良かったんじゃないかと思いますよ。 結構原作とは違う形になっているようですから、アニメ独自の展開で構わないはずです。 結果としての詰め込み感は、蛇足に感じてしまいます。 〜・〜・〜・〜・〜 とまぁ、7話単体で言うと、面白かったのは確かですが、気に入らない部分もありました。 ある程度は、個々人の好みによりますけども。 しかしながら、シリーズ通して言えば、これほど完成度が高く、且つ面白い作品は少ないと言えましょう。 文句無し、最高点でおすすめですヽ(^∀^)ノ いやまぁ、宇宙世紀ガンダムが好きな必要はありますけどね(^^; (ブログの方に頂いたコメント(▲))
14`06/06(金) -00:57- 「CLAYMORE(クレイモア)」の、最新26巻を読みました。 最終ページを観て、全身総毛立ちました。 (恐怖やおぞましさを感じた訳では無いけど、単に感動したのとも違うので、敢えて総毛立つとしておきます(^^;) ネタバレになるのではっきりとは書きませんが、クレアの中のそれが、そのままだとは思っていませんでした。 いつか、何らかの形でそれが物語のキーになるであろう事は、全ての読者が思っていたでしょう。 それが、ついに来たのです。 まさに…… キタ━━━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━!!!!!! ってやつです(^∀^; 「CLAYMORE」と言う物語は、特訓や覚醒でパワーアップして強敵を倒す、いわゆるインフレバトル漫画とは違います。 そう言う要素もありますが、そうして得た力をさらに上回る絶望が、立て続けに襲って来ます。 多くの場合、色々なキャラクターの色々な力が結集し、そして多くの犠牲を払った上で、何とか生き残れるぎりぎりの展開が続くのです。 大きな力に、より大きな力で対抗するよりも、様々な特色を持つ様々な力の掛け合わせで、事態を動かすのです。 インフレ要素はありながらも、主人公たちの戦力を思えば、生き残れるのが不思議なほどの絶望だらけ。 それを、予想を超える、期待を超える超展開で、生き残り続けるのです。 その畳み掛けが凄くて、思いっ切り惹き込まれます。 最新26巻の最終ページは、そうして今まで積み上げて来たものが集約されたようなシーンでした。 これ以上は無いってくらい、最高でしたヽ(TωT)ノ アニメ版も最高でしたが、未完原作のアニメ化作品なので、2クールに収める為の改変がなされています。 しかし、アニメ版では描かれないその先も、さらなる絶望の連続でとても面白い。 だからこそ、アニメ版も大好きな上で原作をこそ全力でおすすめヽ(`Д´)ノ 最序盤こそ、ありふれたダークファンタジーで特別に面白い訳ではありませんが、過去編に入ってからは、悲劇と絶望と、そしてほんの少しの希望の畳み掛け。 早く次が読みたくて読みたくて堪らなくなる事請け合いです。 是非あなたも、「CLAYMORE」の世界をご堪能あれ! (ブログの方に頂いたコメント(▲))
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